昨日まで正常だった人がある日突然、患者と言われる。1人2人という単位はなく、推定3200万人が突如として病人になってしまう・・・。原因はウイルス感染や何らかの中毒というわけではありません。一体何が起きたというのでしょうか?
これは2000年にWHO(世界保健機構)と国際高血圧学会が共同で提出した『高血圧ガイドライン』の改定によって起こりました。高血圧の基準値が、それまでの160/95から140/90に引き下げられた結果、多くの日本人が「高血圧症」になったのです。これまで「上が150で下が95だから問題ありません」と言われていた人が、「毎日降圧剤を飲みなさい」へと一変したことを意味します。その数、推定3200万人に及ぶといわれています。それまでの患者数が約1800万人。そこへ新たに3200万人が加わったため、合計で約5000万人が高血圧症、もしくは予備軍になったわけです。その比率は国民の約40%、60歳以上で言えば約70%にも上ります。
高血圧の治療薬、降圧剤の売上は推定8,000億円強(2004年)と言われています。基準値改定前は推定で5,000億円と言われていますから、約1,6倍の売上増加となりました。新薬の開発競争も過熱化し、近い将来1,5兆円規模になるという予測もあります。
果たしてこれらのクスリは本当に必要だったのでしょうか?毎日薬を飲むことによる副作用は大丈夫なのでしょうか?世界的に見ても高血圧症の患者の70%以上は治療による十分な成果を得られていないという報告もあります。私たちは高血圧・コレステロールといえばすぐさま脳卒中・動脈硬化を連想するように思い込まされています。「高血圧はキケンだから・・・」と真相を見極めることなく医者通いを続け、薬の服用を続ける。それは自分の健康を他人や企業に譲り渡すことにも繋がりかねないのです。必要もないのに飲まされている・・・、こうした疑問を持つことは極めて重要な姿勢であると思います。
そもそも高血圧は中高年に多い症状ですが、多いには多いなりの理由があります。血液は身体全体に酸素や必要な栄養素を送り届ける役割を担っています。年齢ともに筋肉や血管は硬くなっていきますから、心臓からの圧力がより一層必要となります。だから血圧を上昇させることで、必要な栄養分を脳や体全体に送り届けているわけです。つまり年齢を重ねるごとに血圧が上がっていくのは自然な事柄であると言えそうです。それを無理やり下げてしまえば、脳や筋肉に必要な栄養分を届けられないことにも繋がりかねないのです。
実際に降圧剤を飲み続けるとガンや感染症、さらには痴呆症にかかりやすくなるという報告もあります。血液が必要な分だけ届けられなくなるわけですから、抵抗力が弱まるのは当然といえるかもしれません。また降圧剤の製造工程で使われる化学物質も見逃せません。高血圧を回避するために、毎日クスリを飲む。仮に数値が下がってみても、他の病気にかかりやすくなるのならば、そこに意味があるのでしょうか?私たちは物ごとを冷静に判断していく必要があります。
薬を飲む行為そのものを否定するつもりはありません。しかし飲むなら飲むで、「副作用」というリスクについても踏まえておく必要があります。問題はメリットばかりが強調されてデメリットには触れない、この点にこそあるのです。
自分や家族の健康を誰か任せにしない、この時代を生き抜く重要な原則であると思われます。自分で自分を守る時代、その際の判断基準や尺度をどこに求めるのか?自然界にヒントはないのだろうか?そう心に問いかけることは極めて大切な視点であると思われます。
感染症に代表される不治の病の克服、さらには平均寿命の伸長、私たちはこれらを“現代医療の勝利”と思い込まされています。ここで省略されているのは免疫力や自然治癒力が果たしてきた役割です。これらが一顧だにされていない面がある、このことも忘れてはならないのです。そして識者の中には免疫力が果たした役割の方がずっと大きかったと指摘する声も少なくありません。
そしていま私たちは人類史上未曾有のバイオテクノロジーの時代に足を踏み入れています。それはあまりにも自然界から遠ざかろうとする行為であると感じます。 |