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自然栽培全国普及会

 

 
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5薬が効かなくなっている

 

薬剤耐性のウンカが発生しているというお話をしました。

農薬と肥料の多用によりウンカ以外にも薬剤耐性の病原菌が出現しています。 これまでに、お米づくりで発生した耐性菌は下記のとおりです。

 

水稲で発生した薬剤耐性菌

(一社)全国農業改良普及支援協会および(株)クボタより引用

 

農林水産省の『薬剤抵抗性対策の現状と今後の対策』によると、

1971年(昭和46年)に薬剤抵抗性のあるオンシツコナジラミが確認されているようです。

少しややこしい名前が続きますが、実情をしっていただくためにざっと記載します。

 

 

1994年から1997年に行われた都道府県による薬剤抵抗性アブラムシ類に関する特殊調査では、果樹、野菜、花き等の重要害虫であるアブラムシ類は、1980年代からワタアブラムシ、モモアカアブラムシに対し有機リン剤、カーバメート剤が、1990年代には合成ピレスロイド剤の防除効果が低下し、薬剤抵抗性が問題化したということです。

 

 

最近では、2012年に初めて確認されたQoI剤耐性のイモチ病菌、2001年以降に全国的に発生拡大したMBI-D剤耐性イモチ病菌が大きな問題となっています。

 

 

このほかにも、平成23年の報告で小麦の栽培で、クレソキシムメチル耐性コムギ赤カビ病菌が確認されています。そしてネオニコチノイド系の複数の農薬に感受性が低下した、つまり農薬の効き目が低くなったワタアブラムシが報告されています。

 

 

さらには、キュウリやメロンの害虫であるミナミキイロアザミウマという虫は、1978年宮崎県で初確認され、本州、四国、九州、沖縄に分布拡大しているようです。下記をご覧ください。

 

 

「ミナミキイロアザミウマは新規発生害虫であったことから、当初、既存の各種系統化合物の有効性を検証し、農薬として製剤化。薬剤抵抗性が確認されれば、随時、効果の高い剤を上市する(発売する)ために、海外の新規化合物を用いる等により、有効な各種化合物で農薬としての製剤化を近年まで実施。しかし、特効薬の連続使用で、多くの剤への薬剤抵抗性が発生し、農薬が効かなくなった。さらに、近年、新たな化合物での農薬登録も無い。農業現場では、有効剤の探索・開発を待つ状況にはないため、総合的な防除方法の確立が緊要」

 

 

つまり、薬剤抵抗性が虫に確認されて、どんどん強い農薬を使うようになったが、虫の薬剤抵抗性がさらに強くなっている様子がわかります。

 

 

ほかにも下記のように発生が農林水産省と都道府県とで行われた、全国調査「薬剤抵抗性病害虫の発生状況等調査」の結果、確認されています。

 

調査の結果、全国から多くの発生事例の報告を受け、その発生 が常発化、広域化、多様化している状況が明らかとなったそうです。 全国で359件の薬剤抵抗性病害虫が報告されています。

 

 

薬剤抵抗性病害虫の事例内訳:44都道府県359件の内訳

①薬剤別:殺菌剤148件、殺虫剤189件、除草剤22件

②作物別:普通作物4、果樹類9、野菜類23、特用作物3、花き類6

 

 

さらには除草剤に対して抵抗性のある田んぼの草(いわゆる雑草)も報告されています。あれだけの除草剤も、効き目が低下する。生命の強さを感じます。このように薬と虫やウィルス・菌と敵対してもなかなか、阻止しきれないことが見て取れます。

 

 

農林水産省の報告のまとめでも、下記のように記載されています。

 

① 農薬を消耗品的感覚で使用するのではなく、大事に使用していくことが大切。代替剤・新規剤の開発への過度な期待は避けたい。

② 病害虫によっては、いずれ薬剤抵抗性が発生することを念頭に置くべき。

③ 有効な農薬をできるだけ長く温存し、薬剤抵抗性の発生を遅延させる等の 意識付けが必要。

④ 農薬は適正に使用(濃度、薬量、時期)し、防除効果を最大限に得ること が重要(しっかりした散布)。

⑤ 薬剤抵抗性病害虫が発生しても、既存の農薬がすぐに無効となるもので はなく、農薬使用者が農薬への不信感を過剰に持つことは避けたい。

 

 

農薬は的確に使っていくこととともに、薬剤耐性が病害虫に発生することを念頭におくというメッセージが重要に感じました。

 

 

確かに農薬は有効な技術ですが、限界があることも知りつつ、違う方法を模索する必要もあると考えます。

 

 

たとえば イモチ病は地力のある土壌、または肥料の多い環境で、日照が少なく湿度が高いときに発生しやすい病気です。そもそも肥料を使わない自然栽培では、肥料を与えるよりも極端に発生は少なくなります。もちろん農薬も使わないので薬剤耐性菌が発生する心配もありません。多少のイモチ病の発生があっても大きな被害になることは少ないのです。それで生活になっているのであれば、それに越したことはありませんね。

 

また、草と除草剤に関していえば、自然栽培農家は草も必要あって生えていると捉え、草が生えなくなる環境をつくったり、稲の生育が草より優勢になるように工夫につぐ、工夫を重ねています。

 

まとめ

肥料を使えば使うほど農薬を使用せざるを得なくなり

農薬を使えば使うほど、薬剤耐性の虫や病原菌が増えて、さらなる農薬を使用せざるを得なくなります。

肥料を使わないことで虫や病原菌が好む環境はなくなります。作物は生命力が増し、農薬に頼る必要がさらになくなります。生命力あるお米のベースが整うことになります。

 

つまり肥料を使わないことで、農薬を使う原因を断つことができるのです。

 

 

参考サイト

○農林水産省の『薬剤抵抗性対策の現状と今後の対策

みんなの農業広場

 

ナチュラル・ハーモニー 田辺 寛雄

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田辺 寛雄

次は「環境ホルモン」となる農薬についてお伝えします。私たちの身体の恒常性を保つ大切な生理活性物質であるホルモン。そのホルモンに影響を与える化学物質があります。

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