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医者にも薬にも頼らない 暮らし 編


臨床環境医 三好 基晴先生の解説

「闘病」ではなく 「愛病」だった


~ 病気は体からのメッセージ ~

抵抗力型リンパ球が弱くなるとアレルギー型リンパ球





磯野さんのアトピー性皮膚炎を一切薬を使わないで治療した体験記は、一見無謀のように思えますが、医学的に見た場合、理にかなった治療法といえます。その理由を解説します。1度「はしか」にかかると2度とかからなくなるのは、免疫細胞の抵抗力型リンパ球(ヘルパーT細胞Ⅰ型)が働いて、はしかのウイルスの抗体を作り、次にはしかのウィルスに感染しても抗体がウィルスを攻撃するため発症しないからです。



一方、花粉やダニや食べ物によるアレルギーは、アレルギー型のリンパ球(ヘルパーT細胞Ⅱ型)が働いてアレルギー抗体を作るためアレルギー反応を起こして、花粉症やアトピー性皮膚炎などのアレルギー性疾患が発症します。


抵抗力型リンパ球とアレルギー型リンパ球はシーソーの関係になっており、抵抗力型リンパ球が強ければアレルギー型リンパ球は弱くなり、抵抗力型リンパ球が弱くなるとアレルギー型リンパ球は強くなります。


以前は、子供は鼻を垂らし、どろんこ遊びをしていました。いい意味で細菌やウイルスに常に感染し、抵抗力型リンパ球が強くアレルギー型リンパ球が弱かったため、花粉やダニや食べ物などによるアレルギー反応が起きにくかったのです。ところが近年、農薬、殺虫剤、抗菌グッズ、消毒剤、合成洗剤(ウィルスを殺す作用がある)などが使われ、やたらに細菌やウイルスを排除してまい、微生物による身体への刺激が少なくなり、抵抗力型リンパ球が弱まってアレルギー型リンパ球が強くなってしまったのです。



そのため、以前は反応しなかったような花粉やダニや食べ物でアレルギー反応を起こしやすくなり、花粉症やアトピー性皮膚炎などのアレルギー性疾患が増えてきたのです。かといって不潔にしてよいというのではありません。掃除や洗濯など物理的な方法で清潔にすべきで、薬剤で清潔にしようとし
てはいけないということです。


この病的な免疫状態を正常にするには抵抗力型リンパ球が強くならなければなりません。そのために皮膚や鼻の常在菌によって皮膚炎や鼻炎の感染症を起こすのです。



磯野さんは12年間、ステロイド軟膏などの薬剤で抵抗力型リンパ球もアレルギー型リンパ球も両方抑え込んでいたのです。意を決して薬物療法をすべて辞めたため、身体は正常な免疫機能に戻そうと皮膚で細菌による感染症を起こし、抵抗力型リンパ球を強めようとしたのです。



2004年の10月に40度の高熱が10日間続いたことが、一気に抵抗力型リンパ球の力を強め、アレルギー型リンパ球を弱めたため症状が大きく改善したと思われます。



アトピー性皮膚炎によるかゆみや痛み、発熱による苦しみなど病気はとてもつらいものです。しかし、その病気のおげで身体がよくなったのであれば「闘病」というような病気を敵視するのではなく、むしろ病気に感謝する「愛病」といえるのではないでしょうか?ですから、病気は体からのメッセージともいえるのです。



生死を分けた「よもぎ風呂」

また、薬物療法を辞めた後のリバウンドによる激しい皮膚の炎症については、推測ですが次のような考え方が出来ます。皮膚が炎症を起こすと皮膚の細胞の老廃物(代謝産物)が増えます。その老廃物を肝臓や腎臓が処理して無害化し、尿として排泄されます。


肝臓や腎臓が処理しきれないほど皮膚の炎症が強くなると、皮膚の常在菌が老廃物を処理します。皮膚で老廃物を処理する訳ですから皮膚からの浸出液が多くなり、かゆみも強くなります。


症状はつらいでしょうが、細菌による皮膚の炎症症状が肝臓や腎臓を助けていることになるのです。このことは医学的に証明することは難しいのですが、多くの患者さんの症状の変化から考えられることです。


ある日、磯野さんから知人が「よもぎ風呂がアトピーによく効く、といってよもぎをたくさん持ってきてくれたので、よもぎ風呂にして入ってみたい」と相談がありました。
このような皮膚炎の強い状態でよもぎ風呂に入ると、よもぎによる殺菌作用で皮膚の細菌が死んでしまいます。肝臓や腎臓を助けていた細菌が死んで、炎症を抑えてしまえば肝臓や腎臓に大きな負担がかかり、肝不全や腎不全で重篤な症状に陥った危険性があります。


ですから、私は磯野さんに「よもぎ風呂には絶対に入ってはいけない。入ると死ぬ可能性がある」といって説明したところ、よもぎ風呂は中止しました。もしあの時、磯野さんがよもぎ風呂に入っていたら大変な事態になっていたかもしれません。



ステロイド軟膏よりこわい漢方薬

アトピー性皮膚炎で薬物療法をしていた人が急に薬物を使わなくなった場合、ほとんどリバウンド症状が出ます。その場合、主にステロイド軟膏を使っていた人はリバウンド症状が強く現れますが、割合短期間で症状が改善されます。その後、2回目のリバウンド症状が来ますが、1回目より弱く短いことが多いです。


しかし、ステロイド軟膏より漢方薬やサプリメントなどを主に使った人が急にやめた場合、リバウンド症状は弱いのですが長く続く傾向にあります。


磯野さんはステロイド軟膏は多く使いましたが漢方薬やサプリメントの使用は少なかったため、症状が強くても1年以内に改善されたと思われます。もし、ステロイド軟膏はあまり使わず主に漢方薬やサプリメントを12年間も使っていたら、症状は弱くても3年も4年も長く続いたでしょう。いずれにしてもリバウンド症状が続く期間はそれまでに使用した薬の量にほぼ比例することが多いです。
 


ステロイド軟膏などの西洋薬は身体の細胞が異物と認識しやすいため排除しやすく、漢方薬やサプリメントなどは成分が食べ物と似ているため、身体の細胞が異物と認識しにくいため排除作用が弱くなるのではないかと考えられます。




三好 基晴先生
医学博士 環境臨床医 ホスメック・クリニック院長
アトピー性皮膚炎や花粉症などのアレルギー性疾患、化学物質過敏症、電磁波過敏症などに対して一切薬を
使わず、衣食住の生活環境を改善する診療をしている。


著書
『買ってはいけない』共著 (金曜日) 
『病気の迷信』花書院 
『健康のトリック』幻冬社
『アトピー性皮膚炎は怖くない』三一書房 
『危ない化学物質から身を守る』KKベストセラーズ

など多数

三好基晴先生のクリニック
ホスメック・クリニック
電話:0466-84-0425 FAX:0466-84-0426
メール:omb-mm@mxg.mesh.ne.jp
神奈川県藤沢市亀井野1-31-15
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