アトピーやアレルギーに向き合う生き方。本物の野菜・玄米の見分け方  体験談

磯野正弥の体験から…

「人間の力ってすごいもんなんですね」


ナチュラル・ハーモニー代表 河名秀郎 


大学時代、武道に励み、人並みはずれた強靭な精神力を備えもった磯野の口から「もうだめです」「もう、死んで楽になりたい」と、今まで幾度となく繰り返してきた浄化の中でもそこまでの言葉は聞く事がなかった。それほど今回の浄化は厳しかった。


思えば、「体内の薬毒を出し尽くすんだ」と自然栽培的な生き方を決意してナチュラル・ハーモニーに飛び込んできたのが2003年の7月。幾度となく、排毒の波がやってきてこの7 年間で戦線離脱したのは今回が9回目になります。最初の波が入社3週間後、浄化期間は9 か月あまり。最初の彼のリポートはこの時の様子を語ったものでした。


きれいな顔で復帰した時は、思わず抱きしめてしまったことを思い出します。


「よく頑張ったなー」「ありがとう」


彼の元気になった姿そのものと、そして彼自身が「医者にもクスリにも頼らない生き方」を掲げる私たちの理論の生きる証として、さらには人類の抱える問題を解決するひとつの型として彼の復帰は本当にうれしかった。


しかし、体内の保有毒素は一回ですべて出る事はないと三好先生からも言われていたので、その後、何度か訪れる波もお互いある程度予想はして、彼自身も覚悟していました。その後は長くても3ヶ月、通常は1ヶ月ほどの期間で復活するのがパターンになっていました。といっても、いつまで続くのか、今まで入れてしまった薬毒とやらはどこまでしつこいのだろうか? そんな先の見えない日々を送る中、「ある程度」を超える浄化がはじまったのです。


2008年の11月のことでした。今までにないタイプの浄化のあり方に彼もちょっと困惑していた様子でした。今までの浄化作用は、それなりに毒が排出され続け、出れば楽になっていくというパターン。しかし今回のそれは、出そうで出ないもがきにも似た苦しみ。彼は直感的に今回の薬毒の正体は自然のクスリ、いわゆる漢方系の仕業ではないかと思ったそうです。毒を出したいのに、からだが掴みこんで放さない、そんな状態だったのです。


この現象は実は農業の現場でも経験したことがあります。それは有機栽培から自然栽培に切り替えた農地でのことです。開始当初は虫や病原菌による浄化作用で多少苦しむものの、その後は比較的順調に推移し、もう肥毒がなくなったんじゃないかと錯覚さえする作柄になるのですが、7〜10年ほどたったあと、いっきに虫や病気が発生し、浄化作用がまた始まってしまう。


千葉の自然栽培農家の高橋さんは、これについてこう教えてくれました。「7〜10年養分を加えず、土が清浄化されだし、やっと土が今まで投入して掴みこんできた有機質肥料を手放せるようになったんだ」「これを乗り越えれば、本来の自然の土に戻る」と。


実は、自然の肥毒を抜く事のほうが化学的な肥毒を抜くより時間がかかるのです。


今回の磯野の症状を見ているとまさに有機の農場と同様に、自然のクスリの排出が思うようにできない状態と似ています。この出ようにも出せない苦しみ。それは私の想像をはるかに超えるものでした。その状態が続く中、途中私のこころに幾度となく、「クスリに頼らないで生きるという事は理想論でしかない」という声が襲いかかってきました。


今まで彼に一貫していってきた事、それは「自分で決めた事はやり通せ」「人に依存するな」というある意味突き放す姿勢で臨んできました。しかし今回ばかりはその強い態度が揺らいだ事もありました。そんなとき、「社長、人間の力ってすごいもんなんですね」とかつて復帰するたびに口にしていた彼の言葉を思い起こし、そして死んで楽になりたいと言いつつも命がけで頑張り続けている姿、もうクスリの魔力にすがって一瞬たりとも楽になりたいという自分と戦っている彼の姿を前に「私自分がここで折れたら元も子もない」と叱咤激励することこそ、自分ができることと思い直しました。自分をそして自然界の摂理を心底信じる事を彼から教わったのです。


そしてやがて深く根を張り巡らせていた今回の薬毒も次第に排出されるようになり、「社長、やはり人間の力ってすごいもんなんですね」という彼の言葉の重みを再認識しました。その後回復の兆しがみえてきたある日、彼はこう話してくれました。


「実は、ナチュラル・ハーモニーに入る前は、症状をおさえるのに通常の4〜5倍のクスリを使わなければ治まらない状態まできていたんです」と。農地でも自然栽培化するにあたって、これまで投入してきた肥料・農薬の量によっては当然清浄化するまでにはそれなりの苦労がつきものです。ふと、かつて硬く腫れに腫れていた腎臓をさわらせてもらいました。すると、以前のような腫れは少なく、かちかちだった腎臓はそこには見当たりませんでした。肝腎要の腎臓が息を吹き返してきたのです。彼がなぜこの7年間ここまで苦しんだのか、その理由がやっと理解できました。腎臓がもとに戻ろうとする浄化の期間だったのだと思います。


彼は今、自分と同じような体験を誰ひとりしてほしくない、だからクスリ漬けになる前に、その場をしのぐ場当たり的な生き方ではなく、自然の摂理に則った生き方を伝えていきたい、それが自分に与えられた使命だと言います。


彼の歩みを通し、からだの浄化もこころの浄化も自然のエネルギーが停滞した結果だとあらためて思いました。日々をいかに生きるか 毎日の積み重ねが今の自分であるとすれば、この先の結果におびえる前に自然に順応した生活を送っていただきたい、そう願うばかりです。

      
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