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発酵食品
ナチュラル・ハーモニー代表 河名秀郎

ナチュラル・ハーモニー代表
河名 秀郎

日本が誇る味噌や醤油、お酢などの発酵食品。その本来の姿を感じてみてください。

その5添加物を加えないもの、主原料以外の水も塩も自然なものを選ぼう! 

 

日本の代表的な発酵食品のひとつ醤油

「芳ばしいにおい……」
「赤紫のきれいな色……」
「一口なめると、しょっぱさの中から旨みが口いっぱい広がる……」

お刺身、おひたし、そばやうどんの出汁、煮物などなど
私たちの食卓には、欠かすことのない醤油。
さまざまなシーンで使われています。

身近にありすぎて、どうやって造られるか?
あまり考えたことがないかも知れませんが、
醤油も、製造工程や原料の種類から
さまざまなことが読み取れるのです。

 

本醸造、その実態は!?

「こいくち」「うすくち」「たまり」「さいしこみ」「しろ」
みなさんも耳にしたことのあるのではないでしょうか?

実はこれ、日本農林規格(JAS)によって、定義されている醤油のタイプです。

日本で造られる醤油の8割を占める「こいくち」。
単に味が濃いというわけではなく、塩味とともに深いうまみや
まろやかな甘みが感じられます。

この他に、JASで分類されるのは、お醤油の造り方で、
「本醸造方式」「混合醸造方式」「混合醸造方式」の3つに分けることができます。

「本醸造醤油」は、
蒸した大豆と煎った小麦に麹菌を種付けして増殖。
これに塩水を加えたもろみをゆっくりと時間を掛けて発酵させ、熟成させたものです。

「混合醸造方式」は、
醤油もろみにアミノ酸液、または酵素処理液を加えて発酵した醤油。

「混合方式」は、
本醸造醤油の原液とアミノ酸液、または酵素処理液を混ぜ合わせた醤油です。

これら「本醸造醤油」以外は、主に加工用に使われるようです。
いわゆる、「めんつゆ」や「たれ」のたぐいですね。

 

現在の市販されている醤油のほとんどは、「本醸造醤油」。
日本の生産量の約8割といわれています。

その「本醸造醤油」は、お醤油の成分である、
「窒素分」「無塩可溶性固形分(エキス)」「アルコール分」などの数値により
「特級」「上級」「標準」と、さらに等級分けされているのです。

「本醸造特級」は高級醤油になるわけですね。

 

丸大豆 脱脂大豆
インターネットでも、スーパーでも、
上品質を謳う「本醸造方式」の醤油はたくさん見つかります。

しかし、裏ラベルを見ると、その「本醸造方式」で造られた醤油の中にも
品質の差がかなりあることが伺えます。

どの食品でもそうですが、原材料の欄には
原料の使用量の多い順に並んでいます。

そこでよく目にするのが
「丸大豆」と「脱脂大豆」

「丸大豆」は、大豆そのもののこと。大豆を丸ごと使うから「丸大豆」といわれています。
わざわざ「丸大豆」と言うくらいだから、そうではないものがあるということです。

そして「脱脂大豆」。
良く見かけませんか?

これは、大豆そのものではなく、大豆から脂肪分を抽出した残りカス。
「大豆カス」ともいいます。

食用油を作る場合、
大豆の脂肪分(約20%)をノルマルヘキサンという溶剤を使い
化学的に抽出したものが使われます。
そのときに、タンパク質だけ残された大豆の搾りカスが出ますが、
それを醤油の原料として使っているのです。

この「脱脂大豆」の登場により、大豆をそのまま使うことを
「丸大豆」というようになりました。

「脱脂大豆」はフレーク状になっていますので
仕込みのときに水を含みやすい、分解が早いなどのメリットがあります。

そのため、原料コストを抑えられることからも、
大量生産するメーカーをはじめ
国内で生産される醤油の約8割が原料として使っています。

 

大豆や小麦の他に……
ラベルを見てよく目にするのが、「保存料」や「アルコール」。

「本醸造方式」で造られる醤油は、小麦と大豆が菌で醸されるだけ
というイメージを持ちがちですが、JASでは原料や醸造方法までは指定していません。

昔ながらの醤油は、小麦や大豆などの原料を麹菌や酵母などの働きで
1~2年の歳月をかけて熟成させて出来るものでした。

しかし、純粋培養菌の技術や醸造技術の発達とともに、
短い歳月でお醤油にすることが出来る、速醸法が世に出てきました。

コストを抑え大量生産ができるこの速醸法は、
早いもので2ヶ月という短い熟成期間で製造ができます。

醤油づくりにおいて、
大豆は「旨み」、
小麦は「香り」
をつくる役割があるといわれています。

大豆のタンパク質が、アミノ酸に変わり「旨み」となり、
小麦のデンプンが麹菌の働きで糖分に変わり、
乳酸菌や酵母の働きでアルコールへと変わり香り成分を作り出します。

これらが桶の中で長い年月を掛けて熟成されることによって
さまざまな栄養素に満ちた醤油になるわけです。

 

しかし、「本醸造方式」の醤油でも短時間で醸されるものもあります。
速醸と呼ばれる手法で、分解を促進させるセルラーゼという酵素が使われたり、
保存性を向上させるために、合成保存料が使われたりしています。

また、「こいくち」の色味を調えるために、着色料を添加したり、
「うすくち」の味を調えるために甘酒やブドウ糖などの甘味料を
添加したりする場合もあります。

本来、長い年月を掛けて熟成されることで
さまざまな成分が造られ、独特の深みや旨みがある醤油ですが、
熟成時間が短縮され、足りない成分を人工的に作り出している
というのが現状のようです。

 

味噌にも添加物
味噌も同じように、原料である米や豆の他に、
品質保持のためのアルコールやソルビン酸などの保存料や、
天草などの甘味料、アミノ酸などの調味料、カラメル色素など
添加されている場合があります。

本来なら、冬に米や大豆の原料と、麹菌や酵母の働きで醸された味噌は
ひと夏を超え、約10ヶ月かけて熟成されて完成される味噌。

しかし、化学的に培養された菌を使い短時間で味噌を造れる技術が発達したことにより
熟成期間が短縮された味噌は、菌たちが本来つくるべき物質を作り出せなくなり、
結果、アミノ酸や、カラメル色素などを添加することになるのです。

 

純度の高い精製塩と汚染
さまざまな発酵食品には、塩が使われています。
塩というと、主に海水から造られるものですが、
その精製方法は、化学的な手法がとられています。
食塩は、塩化ナトリウムの純度99.8%に精製された加工塩が使われている場合がほとんどです。
イオン交換樹脂膜電気解析法(イオン交換膜法)により化学的に作られ、
精製しすぎてミネラル成分が崩れてしまっています。
たとえ精製さていなくても、塩を採集する場所の環境汚染も問題です。

 

水の化学物質汚染
「おいしい水で仕込むと、いいものができる」と
お酒を始め、醤油やお酢など、発酵食品において水は重要な働きをしますが、
中には塩素消毒されている水道水を使っている場合があります。
また、化学物質の汚染が少ない湧き水や地下水が使われていたとしても
塩素消毒していることがあります。

 

添加物のないものを
あるべき姿の原料や、本来の製造方法から変化してきた
現代の発酵食品は、食材そのものが本来持っていた力が失われ
それを補填する何かに頼らざるを得なくなっている……。

食品添加物は人間が求める本当の味に近づけるための手段だとすると
本来の発酵の過程を経て造られたものには、必要のないもののはず。

添加物を作るのにも、大変な技術が必要です。
その力の1割でも、いい素材を使って自然な発酵を行う技術に変えていければ
こんなに素晴らしいことはありません。

食品添加物に頼らなくて済むのですから……

 

まとめ発酵食品の選び方5

  • 自然なものを選ぶ 添加物も、原料も自然なものから造られたものを選ぶべし
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